「畑をもらって家を建てよう!」
と意気揚々と、えふ家は家づくりをスタートしました。
親族の畑を譲ってもらい、「土地代を浮かせて、理想の家づくりをするぞ!」とワクワクしていました。
しかし、実際に家づくりを進める中で立ちはだかったのが、「農地転用の壁」でした。
さまざまな方法を検討しましたが、最終的には畑に家を建てることはできませんでした。
この記事では、実際にえふ家が経験した家づくりの流れを、エピソードに沿って紹介します。
畑や田んぼを活用して家づくりを考えている方の参考になればうれしいです。
家づくりを決意
私は、地元で子育てをしたいという思いがあり、転職をして地元のアパートで暮らしていました。
以前、「住宅ローンは勤続年数が1年未満だと審査に通りにくい」と聞いたことがあり、「ローンが通るタイミングで家づくりを始めよう」と考えていました。
もう一つのきっかけが、子どもの成長です。
2歳になった我が子は元気いっぱい。
家の中を走り回ったり、大きな声で歌ったり、笑ったり、叫んだり、おもちゃを落としたりと、子どもの生活音がとても気になるようになりました。
住んでいるアパートは子育て世帯ばかりでしたが、
「下の階に迷惑をかけていないかな?」
と気にする毎日でした。
実際に下の階の方にお会いした際、
「生活音でご迷惑をかけていないですか?」
と伺ったことがあります。
すると、
「子どもは元気に走り回るのが一番ですから」
と言ってくださいました。
「あぁ、やっぱり足音が響いているんだな……」
と痛感しました。
子どもには周りを気にせず、思い切り遊んでほしい。
そんな思いも、家づくりを真剣に考えるきっかけになりました。
初めてのモデルハウス見学
家づくりのモチベーションを上げるために、まずはモデルハウスを見学することにしました。
初めてのモデルハウス見学は、「何を見ればいいのか分からない」「営業されるのも少し緊張する」という気持ちがありました。
そこで私たちは、営業マンを気にせず、夫婦でゆっくり見学できるモデルハウスを選びました。
実際に見学してみると、夫婦そろってテンションは一気に上がりました。
無垢材の心地よい質感や、統一感のある家具のコーディネート、薪ストーブのある暮らしなど、どれも私たちの理想にぴったり。
モデルハウスを見ながら夫婦で「こんな家に住みたいね」と話すことで、自分たちがどんな家を建てたいのかも少しずつ見えてきました。
そして、この見学をきっかけに我が家では一つの結論が出ました。
「家を建てるなら、無垢材だけは絶対に外せない」
この考えは、その後のハウスメーカー・工務店選びでも大切な基準になりました。
ただ、実際に家づくりを進めて感じたのは、最初に見たモデルハウスが、その後の家づくりの「基準」になりやすいということです。
私たちは最初に無垢材をふんだんに使った家を見学したことで、「無垢材の床が当たり前」という感覚になりました。
もし最初に違うタイプの家を見学していたら、家づくりに対する価値観も変わっていたかもしれません。
情報収集のためスーモカウンターへ
初めてのモデルハウス見学で、「家を建てたい!」という気持ちはさらに大きくなりました。
でも、いざ家づくりを始めようと思っても、
「まず何から始めればいいの?」
という状態でした。
そんなとき、ちょうど家づくりを始めていた友人に相談すると、
「まずはスーモカウンターに行ってみるといいよ。一通り家づくりの流れを教えてくれるから」
と教えてもらいました。
正直、そのときは「無料相談だし、軽く話を聞ければいいかな」くらいの気持ちでした。
ですが、実際に行ってみると想像以上に勉強になりました。
スーモカウンターで教えてもらえたこと
- 家づくりの流れ
- 無理のない住宅ローンの考え方
- おすすめのハウスメーカー・工務店の紹介
特に参考になったのは、住宅ローンの予算の考え方と、ハウスメーカー・工務店ごとの特徴の違いです。
当時の私たちは、「どこの会社がいいのか」「いくらまでなら借りられるのか」すら分かっていませんでした。
そんな初心者でも、一から丁寧に説明してもらえたので、家づくり全体のイメージをつかむことができました。
今振り返っても、家づくりを始めたばかりの人には、一度相談してみる価値は十分あると思います。
ハウスメーカー・工務店巡り
スーモカウンターで家づくりの流れを理解したあと、いよいよハウスメーカー・工務店探しを始めました。
まずは、気になっていたハウスメーカーが集まる住宅展示場へ。
実際にモデルハウスを見学すると、写真や動画では伝わらない雰囲気や木の香り、空間の広さを体感できて、家づくりへのモチベーションはさらに高まりました。
ですが、人生で一番高い買い物ともいわれる家。
こだわりが強い私は、「ここで建てよう!」とすぐに決めることはできませんでした。
「後悔だけはしたくない」
その思いから、本格的なハウスメーカー・工務店巡りがスタートしました。
そして見学したのは、なんと12社。
ようやく「ここで建てたい」と思える会社に出会うことができました。
12社見学して感じたこと
たくさん見学したことで、それぞれの会社の強みや特徴がよく分かりました。
一方で、2歳の子どもを連れての見学は想像以上に大変でした。
特に苦労したのは、
- 見学時間を長く取れない
- 夫婦そろって落ち着いて話を聞けない
- 子どもが壁や家具を触らないか気になり、説明に集中できない
- 完成見学会では特に気を遣う
ということです。
私が営業担当の方と話をしている間、子どもの相手をしてくれた妻やスタッフの皆さんには本当に感謝しています。
「子どものために最高の家を建てたい」
そんな思いで始めた家づくりでしたが、その子どもと一緒に見学すること自体が、実は一番大変だったかもしれません。
今ならこうやって探します
私は最終的に12社見学しましたが、正直ここまで回る必要はなかったと思っています(笑)。
もし今からもう一度家づくりを始めるなら、次の順番で進めます。
- ホームページやYouTubeで情報収集する
- 気になる会社だけ資料請求する
- 候補を3〜5社程度に絞って見学する
もちろん、たくさん見学することで得られる学びもあります。
ただ、その分だけ時間も体力も使います。
特に子連れでの見学は想像以上に負担が大きいため、最初に情報収集をしっかり行い、本当に気になる会社だけを見学するのがおすすめです。
農地転用に挑戦
理想のハウスメーカーと出会い、いよいよ農地転用の手続きがスタートしました。
農地転用は、ハウスメーカーから紹介していただいた、土地家屋調査士と行政書士の資格を持つ専門家にお願いすることになりました。
基本的には、ハウスメーカーを通して相談や手続きを進めていく流れです。
実際に12社のハウスメーカー・工務店を回る中でも、
「土地はどうされる予定ですか?」
「必要であれば、こちらで調査や専門家の紹介もできますよ」
と声をかけてもらうことが多く、土地探しや農地転用をサポートしてくれる会社は多くありました。
しかし、実際に相談してみると、農地転用に関する経験や対応方針は会社によって大きく異なることを実感しました。
最初に相談したハウスメーカーでは、一度調査しただけで、
「この土地には家を建てることはできません」
という結論でした。
ただ、別の専門家に相談すると、さまざまな制度や可能性を調べながら、何とか建てられないか一緒に考えてくださいました。
そのため、農地転用が必要な土地で家づくりを考えている方は、農地転用に強い専門家を紹介してもらえるハウスメーカー・工務店を選ぶことがポイントです。
行政との協議
農地転用をお願いした専門家の方が、私たちの土地に家を建てるために、2つの可能性を探してくださいました。
その2つが、
- 農家の分家住宅
- 既存集落内の自己用住宅
という方法です。
「農家の分家住宅」については、他のハウスメーカーでも「この方法なら建てられる可能性がある」と教えていただいていたため、知っていました。
一方で、「既存集落内の自己用住宅」という方法は全く知りませんでした。
このあたりは「さすがプロだな」と思いました(笑)。
そこから、市の建築指導課に何度も確認をしていただきました。
行政書士の先生も、家を建てられる可能性を探すためにさまざまな資料を準備し、行政とやり取りしてくださいました。
しかし、最終的な結論は、
「譲り受ける予定だった農地に、家を建てることはできない」
というものでした。
何とか家を建てられる方法はないかと最後まで動いてくださっただけに、結果を聞いたときは本当に残念でした。
家づくりを一旦保留
希望していた農地に家を建てられないことが分かり、私たちの家づくりは一旦保留することになりました。
もちろん、家づくり自体を諦めたわけではありません。
これからの選択肢として、
- 建売住宅を購入する
- 郊外の安い土地を購入して注文住宅を建てる
- 今のまま賃貸で暮らす
など、いくつかの方法を考えています。
ただ、もともと私たちは理想の家を建てたいという思いから家づくりを始めました。
また、「子どもが小学校に上がるまでには決めたい」と考えているため、まだ少し時間に余裕があります。
今回、希望していた土地に家を建てられなかったことは残念でしたが、「もう一度、自分たちにとって一番いい家づくりを考える時間ができた」と捉えて、夫婦でこれからの家づくりについて話し合っています。
現在のえふ家
現在、えふ家はこれまでと同じ賃貸住宅で暮らしています。
子どもの生活環境を考えると今のエリアは変えたくないため、近くに戸建て賃貸が出れば、引っ越すことも検討しています。
そして、家づくりもまだ諦めていません。
希望していた農地に家を建てることはできませんでしたが、今回の経験を通して、土地のこと、ハウスメーカー選び、農地転用など、本当にたくさんのことを学びました。
少し遠回りにはなりましたが、これも私たちの家づくりの一部だったと思っています。
これからも夫婦で話し合いながら、えふ家にとって一番いい家づくりを探していきます。